こんにちは!花卉市場の仕入れ担当者です。
みなさん、大切な人へのギフトに花を贈ったことはありますか?誕生日、結婚祝い、出産祝い、還暦祝い、そして母の日や父の日など、花を贈るシーンは多岐に渡ります。花は言葉を使わずとも、贈る人の気持ちを表現できる素晴らしいアイテムなのです。
しかし、いざ花を選ぼうとすると、色やりどりの花に囲まれて迷ってしまうこともありますよね。「どの花が適しているのだろう?」「予算内でお洒落な花は選べるの?」と悩んでしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、花卉市場のプロである私が、ギフトに最適な花の選び方をご紹介します。長年の経験を活かし、ギフトの目的や予算、季節に合わせた花選びのコツをお伝えしていきます。きっとみなさんも、この記事を読み終えた頃には、自信を持って素敵な花ギフトを選べるようになっているはずです。
さあ、一緒に素敵な花選びの旅に出かけましょう!
ギフトの目的を考える
ギフト選びで一番大切なのは、贈る目的を明確にすることです。花を贈るシーンはさまざまですが、大きく分けると「お祝い」「感謝」「お見舞い」の3つに分類できます。それぞれの目的に合った花選びをすることが、ギフトを成功させる鍵となります。
お祝いの花選び
お祝いの場合は、華やかで明るい印象の花がおすすめです。定番中の定番はやはりバラでしょう。バラの花言葉は色によって異なりますが、どの色も祝福のメッセージを持っています。
- 赤バラ:情熱、愛情、祝福
- ピンクバラ:優しさ、感謝、愛らしさ
- 黄バラ:友情、喜び、祝福
特に、還暦祝いなら赤バラ、結婚祝いならピンクバラと、色を選ぶことで祝福の意味合いを強めることができます。本数にも意味があり、一般的には奇数が好ましいとされています。ただし、お悔やみの際は偶数を選ぶのがマナーです。
また、バラ以外にもユリやガーベラ、ヒマワリなども明るく華やかな印象を与える花として人気です。お祝いの際は、花束や花瓶に生けるアレンジメントがおすすめ。豪華さと共に、祝福の気持ちを表現できます。
感謝の気持ちを伝える花
感謝の気持ちを伝えたい時は、花言葉を参考にするのが良いでしょう。感謝の気持ちにぴったりの花言葉を持つ花を選べば、相手に想いが伝わりやすくなります。
花 | 花言葉 |
---|---|
カーネーション | 感謝、純粋な愛 |
ひまわり | 憧れ、愛慕、あなただけを見つめる |
トルコキキョウ | 感謝、優美、清純 |
母の日にはカーネーション、先生への感謝にはひまわりなど、シーンに合わせて花を選ぶのもおすすめです。また、相手の好みの色を選ぶことで、より心のこもったギフトになるでしょう。
感謝の花は、花束だけでなく鉢植えも喜ばれます。鉢植えなら、長く楽しむことができるのが魅力。相手の趣味や生活スタイルに合わせて選んでみてください。
お見舞いに適した花
お見舞いの際は、華美すぎない、優しい印象の花を選ぶのがマナーです。あまりに派手な花は、病室の雰囲気に合わないこともあります。おすすめは、白やピンク、グリーンなどの淡い色合いの花です。
- ガーベラ:前向きな気持ち、希望
- デイジー:真摯な愛情、希望
- ラベンダー:幸運を祈る、癒し
お見舞いの花は、長く飾れるものが良いでしょう。枯れやすい花は避け、水揚げの良い花を選ぶことが大切です。また、香りの強い花は避けるのがマナー。病院では香りに敏感な方もいらっしゃるので注意が必要です。
お見舞いの際は、花束よりもアレンジメントや鉢植えがおすすめ。水換えの手間を減らせますし、長く楽しめます。回復を願う気持ちを込めて、心のこもった花を選びましょう。
予算に合わせた花選び
花ギフトを選ぶ際、予算も重要な要素です。予算が限られている場合でも、工夫次第でお洒落な花ギフトを贈ることができます。予算に合わせて、お得感のある花選びをするのがポイントです。
手頃な価格帯の花
比較的安価で購入できるのは、カーネーションやガーベラ、キク、スプレーバラなどです。これらの花は1本あたりの単価が低いので、ボリュームを出しやすいのが特徴。予算が限られている場合でも、見栄えのする花束を作ることができます。
市場での仕入れ価格の一例を見てみましょう。
花 | 相場価格(1本あたり) |
---|---|
カーネーション | 50円~100円 |
ガーベラ | 50円~150円 |
キク | 30円~80円 |
スプレーバラ | 50円~100円 |
※価格は季節や市況により変動します。
これらの花を組み合わせることで、予算内でもボリューム感のあるアレンジメントを作ることができるでしょう。また、季節の花を選ぶことで、より良いコストパフォーマンスが期待できます。
豪華な印象を与える花
予算に余裕があるなら、ダリアやユリ、シャクヤクなどの高級花がおすすめです。これらの花は、一輪でも存在感があり、豪華な印象を与えます。花束やアレンジメントの主役として使うことで、ギフトの格を上げることができるでしょう。
- ダリア:華麗、優雅、感謝
- ユリ:純粋、威厳、気品
- シャクヤク:恋の喜び、幸せな結婚
高級花は、花束の本数を少なめにしても豪華さを演出できるのが魅力。また、グリーンやかすみ草などの添え花と組み合わせることで、より一層華やかなアレンジメントを作ることができます。
予算と相手の好みを考慮して、最適な花材を選んでみてください。組み合わせを考えるのも、花ギフト作りの楽しみの一つですよ。
季節に合わせた花選び
季節感を取り入れることで、より心のこもったギフトになります。旬の花は品質が良く、価格もお手頃なのが魅力。季節の移ろいを感じられる花ギフトは、贈る相手にも喜ばれるはずです。
春に適した花
春は出会いと別れの季節。歓迎会や送別会など、人との縁を感じる機会が多いですよね。そんな春にぴったりなのが、以下の花です。
- チューリップ
- スイートピー
- ラナンキュラス
チューリップは春の訪れを告げる代表的な花。色鮮やかな花が、新しい門出を祝福してくれます。スイートピーは優しい香りが魅力。ラナンキュラスはシックな色合いが大人っぽい印象を与えます。
夏に適した花
夏は情熱的なイメージがありますね。暑さに負けないパワフルな花が似合う季節です。夏の贈り物におすすめなのは、以下の花です。
- ひまわり
- ヒマワリ
- トルコキキョウ
ひまわりは夏の太陽を連想させる花。明るく前向きなエネルギーを与えてくれます。ヒマワリはひまわりよりも小ぶりで、可愛らしい印象。トルコキキョウは涼しげな色合いが魅力的。長く楽しめるのも嬉しいポイントです。
秋に適した花
秋は収穫の季節。実りの秋にふさわしい、豊かな色合いの花がおすすめです。秋の贈り物に選びたい花は、以下の通りです。
- コスモス
- リンドウ
- ダリア
コスモスは秋の野原を思わせるロマンチックな花。リンドウは青い花が印象的で、秋の空を連想させます。ダリアは秋らしい深みのある色合いが魅力。ボリューム感があり、存在感抜群です。
冬に適した花
冬は寒さに負けないで咲く花が魅力的。クリスマスやお歳暮など、冬のギフトシーズンに活躍してくれる花は以下の通りです。
- シクラメン
- ポインセチア
- アマリリス
シクラメンは可憐な花が魅力的。寒さに強いので、長く楽しめます。ポインセチアは クリスマスを代表する花。鮮やかな赤が印象的です。アマリリスは大輪の花が豪華。お正月の贈り物にぴったりです。
季節の花を贈れば、「今」を感じられる特別なギフトになるはずです。開花時期を考えて、タイミング良く贈るのがポイント。季節感あふれる素敵な贈り物を心がけましょう。
長持ちする花の選び方
せっかくのギフトだからこそ、できるだけ長く楽しんでもらいたいですよね。そのためには、長持ちする花を選ぶことが大切。以下のポイントを押さえて、ギフトに最適な花を選びましょう。
花の鮮度チェック
花屋さんで花を選ぶ際は、花の鮮度をしっかりチェックしましょう。鮮度の良し悪しが、花の日持ちに直結します。以下の点に注目してみてください。
- 花びらにシミやしわがないか
- 葉が濃い緑色で張りがあるか
- 茎が硬くて切り口が新しいか
特に、切り口の鮮度は重要。切り口が古いと、水揚げが悪くなり、花が早く枯れてしまう原因になります。できるだけ新しい切り口の花を選ぶようにしましょう。
花びらや葉に元気がある、つやつやした花を選ぶのが長持ちの秘訣です。しっかりとチェックして、鮮度の良い花を見極めましょう。
水揚げの良い花
水揚げの良い花を選ぶことも、長持ちさせるためには重要なポイントです。水揚げが良いと、花に水分がしっかり行き渡り、長く鮮度を保つことができます。特におすすめなのは以下の花です。
- バラ
- カーネーション
- ガーベラ
- スターチス
これらの花は水揚げが良いことで知られており、他の花と比べても長持ちする傾向にあります。特にバラは切り戻しを繰り返すことで、長く楽しむことができる花。ガーベラも水揚げが良く、花持ちが良いことで人気です。
花ギフトを贈る際は、これらの水揚げの良い花を選ぶと良いでしょう。また、自宅でも茎を斜めにカットしたり、水に植物栄養剤を入れたりと、水揚げを良くするためのちょっとしたコツを押さえておくと◎。長く美しい状態を保つことができますよ。
品種による日持ちの違い
同じ花でも、品種によって日持ちが大きく異なります。せっかく贈るギフトですから、できるだけ長持ちする品種を選びたいですよね。以下は、代表的な花の長持ちする品種の一例です。
バラ:
- ブルーミラクル
- アバランチェ
- ピンクモンドール
ガーベラ:
- ティンカーベル
- ラブリー
- リディア
カーネーション:
- ムーンダスト
- ノラ
- ココロノトモ
これらの品種は、同じ花の中でも特に日持ちが良いとされています。例えば、バラの「ブルーミラクル」は色変わりが少なく、長く美しい状態を保ちます。ガーベラの「ティンカーベル」は花弁が丈夫で、しおれにくいのが特徴。カーネーションの「ムーンダスト」は銀色の花弁が美しく、長く楽しめます。
品種名を覚えておくと、花選びの際に役立ちます。覚えきれない場合は、花屋さんに相談するのも一つの手。目的に合った、長持ちする品種を提案してもらいましょう。
まとめ
いかがでしたか?ギフトに最適な花の選び方、ポイントをおさえることができたでしょうか。
ギフト選びで大切なのは、贈る目的をはっきりさせること。お祝い、感謝、お見舞いなど、シーンに合った花選びを心がけましょう。また、予算に合わせて、お得感のある花を選ぶことも重要。季節の花を選べば、旬の美しさを楽しめます。
さらに、できるだけ長く楽しんでもらうためには、花の鮮度や水揚げ、品種にも注目。これらのポイントを押さえれば、相手に喜ばれるギフトになるはずです。
贈る相手のことを思い、心を込めて花を選ぶ。それがギフトの基本ですね。相手の好みや性格、ライフスタイルに合わせて、最適な花を見つけてください。花選びに迷ったら、ぜひこの記事を思い出してくださいね。
私からは、以上で花ギフトの選び方についてお伝えできることは全てお話ししました。この記事が、みなさんの素敵な花ギフト選びのお役に立てば嬉しいです。
最後になりましたが、贈る際の注意点を一つだけお伝えしておきます。せっかくの花ギフトも、配送中の振動や温度変化で痛んでしまうことがあります。できるだけ受け取りの日時を指定し、確実に相手の手に届くよう手配しましょう。
花を贈るということは、相手への想いを形にすること。その想いが美しい花となって、相手の心に咲き誇りますように。みなさんの幸せな花ギフトを、心から応援しています。
素敵なフラワーギフトを!