【開催レポート】(9/18)文京ミ・ラ・イ対話第2セッション「スポーツから始まるコミュニティづくり」


9月18日、文京ミ・ラ・イ対話の第2セッションのとして「スポーツから始まるコミュニティづくり」を開催しました。
文京ミ・ラ・イ対話は、年間を通して「地域課題を知る」「解決策を考える」「解決策を深める」という3つのセッションで議論を深めていきます。第2セッションでは、第1セッション「地域課題を知る」で見えてきた課題に対して、「解決策を考える」ことを目的に対話を行いました。
当日は、区内外から9名の方が参加し、「スポーツから始まるコミュニティづくり」をテーマに、先駆的な事例の紹介を聞いた後、テーブル毎に、それぞれの参加者の目線で捉えた地域課題を共有し、その課題に対する解決策のアイデアを出し合いながら、対話を進めました。

DSC_3548 ○

当日のプログラムは以下のとおりです。

1.イントロダクション
・第2セッションの目的の確認
・第1セッション「課題を知る」のふりかえり
・地域課題について、グループ別にフリートーク
2.課題解決の取り組み事例の紹介
・第1セッションで挙げられた課題に対する解決策の例として、先行事例を紹介
3.対話「解決策を考え、地域ニーズを考える」
・自分の関心を持った課題に対して、「目指すべき地域の姿」はどのようなものか。
・それぞれに考えた解決策を、グループメンバーでの対話を通して深める
4.まとめ
・みなさんの課題解決のアイデアを全体で共有

  1.イントロダクション

開会に当たり、まず文京区の境野協働推進担当課長から挨拶を行った後、事務局の広石(㈱エンパブリック)より、第2セッションの狙いと第1セッションで見えてきた課題の共有を行いました。第2セッションは、課題解決アイデアを考え、グループで対話をする中で「課題解決に対する様々な考え方」や「事業を具体化するために求められる要素があること」を理解することが目的となります。
事務局では、7月に実施した第1セッションで挙げられた課題を見えてきた課題として「スポーツに参加するきっかけづくり」「スポーツする場をみんなでつくる」「スポーツが社会的なサポートになる」「地域をスポーツで盛り上げる」といったカテゴリーでまとめました。
(詳細はこちらをご覧ください)

これらの課題を共有した上で、今回の対話に参加した方の自己紹介を兼ねて、テーブル毎に自分の考えるスポーツとコミュニティづくりに関する地域課題についてフリートークしました。
今回の参加者は、文京区に通う学生、地域で空手教室をされている方、スポーツ推進委員の方、スポーツ関連のお仕事の方、ご高齢の方など年齢層も職業も実に幅広く、スポーツや地域活動に関心を持っている方から、既に地域活動をしている方など多様でした。

DSC_3764 ○

 2.課題解決の取り組み事例の紹介

事務局より、課題解決策を考えるヒントとして頂くため、各地の先行事例の紹介をしました。今回は、「スポーツから始まるコミュニティづくり」に関連した事例を7つ紹介しました。
どの事例もユニークな取り組みで興味深く、地域課題解決とスポーツが結びついているものでした。特徴としては、「スポーツ」を幅広く捉えて、運動競技の担い手の拡充はもちろん、住民の健康増進や社会貢献活動に上手くスポーツを結びつけている例が多数見られました。
(紹介した事例は、こちらをご覧いただけます)

DSC_3623 ○

 3.対話「解決策を考え、地域ニーズを考える」

事例紹介に続いて、再び、テーブル毎の対話を行いました。まずは、個人ワークとして、「アイデアを考え課題解決のためにやってみたいこと」をテーマに、それぞれの参加者が捉えた「地域課題」と、その解決にアプローチするアイデアを、ワークシートに記入していきました。その後、各テーブルのファシリテーターの進行の下に、お互いの課題や解決策のアイデアを紹介し合い、ディスカッションしました。

◆参加者より提案された地域課題と解決策(一部抜粋)◆

□テーマ;スポーツを通じて世代間交流の場を!

【課題】
世代間の交流が希薄・世代を超えて人々が一緒に取り組むことのできること・場がない
【解決策】
祭りの練習(その後「のみに行く」)を日常的に実施する。自分は地方出身者なので、祭りの練習に地域の人々が参加しているイメージがわかりやすい。根津には根津音頭があるらしいので、そこからアプローチできるのではないか?
【テーブルでの対話】
・祭りの練習を、直前だけではなく、日常的に実施するのは、良いと思う
・祭りを季節限定のものにせず、通年の活動にすることで、音頭を発表する場も増えていくのではないか。

【課題】
子どもと大人が一緒に運動できるチャンスがない
【解決策】
地域運動会をやりたい。小さな地域からはじめ、やがて発展し、地域同士の対抗になればおもしろいと思う。
【テーブルでの対話】
・簡単な運動でも参加できるなど、色々な種類のスポーツ・運動を盛り込んだ運動会にすれば幅広く参加を募れるだろう。
・今でも、各地域には、「子どもだけ」「大人だけ」の運動会がある。そこを一緒にすることで、新しいコミュニティが生まれてくる可能性がある。
・小学校のつながりをそのまま育てて、卒業生が運営に回るようにすると縦のつながりも生まれてくる。

 □テーマ;「スポーツを通じて地域活性化を!」

【課題】スポーツを通して、商店街の活性化を目指す
【解決策】
健康ウォーキングをしながら、名物店や商店街を訪ねて、交流し、目で見て聞いたことを、次のグループに伝えていく。
【テーブルでの対話】
・良いアイデアだと思う。ジャージを着てスポーツをするというのではなく、歩くだけでも十分スポーツになる。「みんなで一緒に汗をかく」をスポーツと定義すればいい。
・東大の中に入ったことがなかったので、散歩してみるツアーをやったら大好評だった。このように文京区の中でも、ウォーキングしてみて面白いところがたくさんある。
・商店街連合会が既に出している街歩き冊子のレベルが高い。これを参考にしながら、ウォーキングの成果として、街歩きマップを作ってみるもの面白い。

 □テーマ:「スポーツを通じて、仲間づくりのできる『場』をつくる」

【課題】
高齢者の団体が区内に多数ある。これらは地域との交流や他団体との交流を望んでいるが、そのきっかけがない。
【解決策】
高齢者は、自分の好きなスポーツ(ゲートボールやペタングなど)を通して、地域内の人々との交流を図っている。だがそれらが終わった後に、もっと他の団体と交流を図りたい、打ち上げも色々なところでやりたいと考えている。そうした既に活動している団体相互を結びつける場を、スポーツ交流会のようなかたちで実施する。
【テーブルでの対話】
・子どもの頃、隣の中学とスポーツ対決をしたことがある。
・高齢者は自分の生きてきた証を残したい。そのため自分が何かを成し遂げられることには積極的に参加する。
・文京区の高齢者はレベルが高い。そのままにしておくのはもったいない。

【課題】
帰宅部の学生がスポーツを楽しめる場所がない。
【解決策】
学校の部活や地域のスポーツクラブは、「本気で試合に勝つ」ことを目的としたスパルタ的なことが多い。そこに馴染むことのできない帰宅部の学生に利用できる施設・イベント・クラブ(「頑張らなくてよい」がポイント)をつくる。
【テーブルでの対話】
・この気持ち、すごくよくわかります。一定のニーズがあるのではないでしょうか。
・社会人のやっている、ゆるい草野球に、子どもが入ってもいいと思う。そこで世代間の交流にもなる。
・文京区では、私立や国立の中学に進学して、小学校までつき合って来た友達と、中学校の時点で離ればなれになることが多い。そうした地域固有の特徴からも、こうしたゆるいスポーツクラブが、紐帯になりうるのではないか。

 テーマ「スポーツするからには、競争が大事

【課題】
スポーツと地域が結びついた活動に、多くの人が興味をもってもらうことが大切だが、そのアプローチがない。
【解決策】
「本郷VS小石川」を大々的に打ち出す。区報で得点を報告するなど様々なスポーツで対抗要素を盛り込む。
【テーブルでの対話】
・こうした取り組みを通じて、地域の人の顔がみえくる。日本一にはなれないけれども、その「まちのNo1」にはなれるかもしれない。そうしたことが、地域活動では大切なのではないか。
・競争原理を持ち込むのも大切だが、競争したくない人のことを考えるのも大事。競技とレジャーの境目には、注意する必要がある。

 □スポーツをする「場」の問題

【課題】
とにかく場所がない。公共施設は、抽選も当たらない。学校は、教頭先生や校長先生が管理しているが負担になっていると聞く。
【解決のアイデア】
仕組みとして、管理を学校外の人が調整できる仕組みをつくってはどうか?
【テーブルでの対話】
・学校施設の貸し出については、学校によって扱いに差がでるのが現状。 属人性で施設の貸し出しに差がでるのはよくない。
・場所なども、区のスポーツ振興課に相談すると解決できることがある。
・人気のない場所は以外と空いている。ただし、警備上の問題や、使う側の問題(ルールが徹底されていない)もある。

□テーマ:「数多あるスポーツ活動をどうするのか問題」

【課題】
・スポーツを始め、行政系のサービスには重複も多く、新しく取り組もうとしても、「既に〜がやってる」と言われてしまう。
【解決のアイデア】
行政と区民による集約的なプロデュース組織をつくる。
【テーブルでの対話】
・確かに色々つながっていない感じがする。
・参考事例で紹介されたものは、既に文京区でやっているものもある。例えばゴミ拾いは町会や地区対等でもやっているが、ほとんど知られていない。
・文京区でも色々やっているのに、全体でみてしまうと情報が埋もれてしまう。

DSC_3682 ○DSC_3732 ○ DSC_3690 ○

 4.まとめ

本日のテーブル毎の議論を全体で共有するまとめの時間を設けました。上記3にまとめた解決策のアイデアを各人がブラッシュアップしてワークシートに記入したものを貼り出し、いくつかのアイデアについては、提案者にポイントの説明をしていただきました。

主なアイデアとして、以下のものが挙げられました。

□コーディネートをする人を育成
・子供から高齢者までが参加できる「地域運動会」の企画・運営。
・既存の活動(子どもだけ、大人だけの運動会など)との連携や区のイベントなどとの連携が必要である。

□本郷vs小石川や各町会・団体の対抗運動大会
・種目の設定や計画(ルールも)も区民主体で行い、運営自体も得点化して競う!
(例:弥生坂、クライムヒル、ムダワンヒル大会!)
・坂などの各地区の資源などを活用しながら、対抗戦とすることで自分たちの地区への愛着も増長させる。

□地元の祭りの練習を学校・公民館などで定期的に開催する
・盆踊りなどもスポーツとして捉える。
・祭好きな地元の方などにお越しいただき、指導していただく。
・「祭り」というくくりであれば、多世代参加が可能となる。
・地元密着のスポーツのため、地区のつながりづくりの一助となる。

 □スポーツを通して地域の活性化
・例えば商店街の活性化として、健康ウォーキング=街歩きをしながら、地域の名物店や商店街を訪ねて交流を深める。
・スポーツの定義の拡大することで、スポーツ参加の敷居を下げる。
・文京区オリエンテーリングといったような「クイズで散歩」や、道や坂をめぐってポイントを貯めるなど、区の資源を感じながらのスポーツ実施の仕掛けづくり。

□まちのスポーツ情報誌、情報サイトの作成
・「みんなで体を動かすこと=スポーツ」という見方で、祭礼や街あるきもスポーツとし、その情報をweb上で集約し整理する「ポータブルサイト」とサイトの「管理団体」をつくる。
・忙しいサラリーマンの方など、今まで地元と関係の薄い層への訴求を図る。

DSC_3867 ○ DSC_3806 ○

今回のセッションでは、スポーツをテーマとしながらも、そのことをきっかけとして、地域内や地域相互の結びつきをどのようにつくっていくのかが、一つの論点になっていたように思います。またその一方で、スポーツを巡る活動はすでに、数えきれないほど実施されていることも指摘されました。
確かにスポーツ自体は社会的な課題と結びつきにくいかもしれません。しかし「スポーツ」を一つの入口として、多様な人を結びつけるしくみや場づくりを考えていくアプローチは、他の社会的課題(本対話においても、世代間交流などの問題と関連づけて考えられていました)に取り組む上で、多くのヒントを与えてくれるように思いました。

文京ミ・ラ・イ対話の第2セッションは、9/8に「スポーツから始めるコミュニティづくり」、9/20に「まちの資源を活かした地域ブランディング」のテーマでも開催しました。
今後、文京ミ・ラ・イ対話は、文京社会起業講座、事業構築支援での議論と試行を経て、来年1月の第3セッション「解決策を深める」で、区民の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

【参加者の方の様子】

 N=9

 N=9

※アンケートによると在住の方が、75%

【参加者の方の今後やりたいこと】(アンケート回答者 N=8)

【参加者の声】
・情報共有は一つのポイントだと思いました
・多くの人と対話ができ、新たな視点が得られたことは個人的にも大きな成果だと思います
・自分自身が当たり前のように知っていることが意外と知られていなかったり、公表されているイベント等も認知されていないことがわかりました
・地域を見なすこと、仲間との話し合いを深めていくことの重要性を知った。

◇文京ミ・ラ・イ対話 第2セッション「家庭を支えるご近所~家族構成の変化に対応するには~」
9月8日(日)14:00~17:00 レポートはこちら

◇文京ミ・ラ・イ対話 第2セッション「まちの資源を活かした地域ブランディング」
9月20日(金)18:45~21:00  レポートはこちら


Check Also

【開催レポート】ファシリテーター養成コース

活動支援コーディネーター養成講 …