【開催レポート】 (9/20)文京ミ・ラ・イ対話第2セッション「まちの資源を活かした地域ブランディング」


9月20日、文京ミ・ラ・イ対話の第2セッションとして、「まちの資源を活かした地域ブランディング」を開催しました。文京ミ・ラ・イ対話の第2セッション「解決策を考える」の最後となります。第1セッション「地域課題を知る」で見えてきた課題に対して、「解決策を考える」ことを目的に対話を行いました。

当日は、区内外から、今回の第2セッションのテーマの中で最も多くの23名の方が参加しました。このテーマに関する区民の皆さんの関心の高さが覗えます。先駆的な事例の紹介を聞いた後、テーブル毎に、それぞれの参加者の目線で捉えた地域課題を共有し、その課題に対する解決策のアイデアを出し合いながら、解決策について議論を深めました。

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当日のプログラムは、次の通りです。
1.イントロダクション
・第2セッションの目的の確認
・第1セッション「課題を知る」のふりかえり
・地域課題について、グループ別にフリートーク
2・課題解決の取り組み事例の紹介
第1セッションで挙げられた課題に対する解決策の例として、先行事例を紹介
3.対話「解決策を考え、地域ニーズを考える」
自分の関心を持った課題に対して、「目指すべき地域の姿」はどのようなものか。
それぞれに考えた解決策を、グループメンバーでの対話を通して深める
4.まとめ
プチアイデアコンテスト
(各テーブルごとに、代表アイデアを投票により選出し、全体で共有)

 1.イントロダクション

開会に当たり、まず、文京区の境野協働推進担当課長から挨拶を行った後、事務局の広石(㈱エンパブリック)より、第2セッションの狙いと第1セッションで見えてきた課題の共有を行いました。
第2セッションの目的は、地域課題解決アイデアを考え、グループで対話をする中で、「課題解決に対する様々な考え方」や「事業を具体化するために求められる要素があること」を理解することが目的となります。
事務局では、7月に実施した第1セッションで挙げられた課題を見えてきた課題として「まちの資源を活かす」「地域がつながる仕組みをつくる」「住みたいまちをつくる」「商店街を盛り上げる」といったカテゴリーでまとめました。
(課題についての詳細はこちらをご覧ください)

これらの課題を共有した上で、今回の対話に参加した方の自己紹介を兼ねて、テーブル毎に、自分の考える地域ブランディングに関する地域課題についてフリートークしました。
今回の参加者は、商店街関係者の方や、地元の大学のまちづくりに関わる学生、新たに転居してきた方、医療関係者など、今回も年齢層や職業など実に幅広く、多様な方々にお集まりいただきました。

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文京区の資源は、有形無形の歴史的資産や人材などが実は豊富にあるのに生かされていないというのが皆さんの共通認識であることがわかりました。それは、区外向けの観光といった観点だけでなく、新住民の方も含め、区民に対してその価値を理解してもらいたい、知ってもらいたいという観点も散見されました。さらに、こうした地域ブランディグ活動を区民自らが取り組むことで、区民同士のつながりづくりや、生きがいとなるといった副次的効果についても言及されました。

 2・課題解決の取り組み事例の紹介

テーブル毎のフリートークが盛り上がった後、「地域ブランディング」に関連した他地域の先行事例の紹介を行いました。紹介した事例についてはこちらをご覧ください。

シブヤ大学や北九州のリノベーションスクールの事例、商店街を活性化するための御田町商店街の取り組み、ブランディングのための仕掛けづくりと人材育成を行う台東デザイナーズビレッジ、地域の活動の拠点や情報発信づくりを行う武蔵野プレイス等を紹介しました。

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 3.対話「解決策を考え、地域ニーズを考える」

事例紹介に続いて、再びグループ毎の対話を行いました。まずは各人が「アイデアを考える~課題解決のためにやってみたいこと」をテーマに、それぞれの参加者が解決したい「地域課題」と、その解決にアプローチするアイデアを、ワークシートに記入していきました。

その後、ファシリテーターの進行の下にお互いの課題や解決策のアイデアを紹介し合いディスカッションしました。話し合いの中から、どんどんヒントを得て新たなアイデアを追加で書き出すといった様子もみられました。お互いの考えやアイデアを出し合うことで、どんどんアイデアが膨らんでいきました。

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◆参加者より提案された地域課題と解決策(一部抜粋)◆

■地域資源を活かす仕掛けづくり

□テーマ;「文京区内の活動や人材を繋げるハブづくり」

【課題】
・文京区で活動する団体は多いが、団体同士の横のつながり(同年代同士)や縦のつながり(他世代同士)は少ない。また、文京区は人材の宝庫であるが、その人々が上手く活用されていない。
【解決策】
諸々の活動をまとめる組織(ハブ的な委員会など)を作り、そこを拠点に、活動のネットワークを拡げていく
【テーブルでの対話】
・「谷根千」の活動が盛んだった時には、行政区を超えたつながりがあった。このように、町会や行政区などの枠を超えたつながりや仕掛けを作っていく必要がある
・個別の活動が乱立している。小さなまとまりを少しずつ作りながら、より大きな活動を作っていく必要がある

□テーマ;「歴史的な建物や道などの有形資源の情報発信」

【課題】
文京区には、古く由来のある建物や道がたくさんある。だがそうした情報が共有されていない。
【解決策】
古くからの文京区を知る高齢者を集めて、まちあるきをし、その際の話題や持ち寄られた知見を共有する
【テーブルでの対話】
・高齢者向けのサークル活動は非常に多い。だがそのほとんどの参加者は受動的。これらの活動団体を能動的にして地域資源の活用につなげる必要がある
・つながりが少ないという話があるが、文京では実に多くの高齢者が活動し、お互いに交流している。そうした活動をより拡げるかたちで、文京の魅力を発信する

□テーマ;「文京区の地域資源(有形資源および歴史的なバックグランドなど)をまとめたマップづくり」

【課題】
・地域の歴史をまとめた図書館などが点在していたり、ふとしたところに歴史的に貴重な建物があったりするがまとまった情報がなくて、知られていないことが多い
・お年寄りの話や各家庭にある歴史的な写真など、各々の歴史的な背景情報が散逸している
【解決策】
・電子媒体(アプリやシステム)によるマップづくり
【テーブルでの対話】
・商業施設では、そこに行くだけでポイントがたまるといったアプリもある(shopプラット)
・JRの駅にバーコードをかざすとその地域を紹介する情報が読み込めるシステム(エキポ)がある
・電子媒体のシステムは劣化することがなく、また編集もしやすいので様々な情報を盛り込みやすい
・学生などの協力を得ることで実現できる

■地域のおもてなしや人の集う拠点づくり

□テーマ;「文京区おせっかいステーションの設置」
【課題】
・文京区には中心となる玄関口がない(JRの駅がないなど地形的な問題より)
・空間的な玄関口だけでなく、情報の玄関口もない。
【解決策】
・情報発信の機能をもつ拠点をつくる
・カフェ的な要素も盛り込み、区民が集える場所と併設することで、新旧の区民や、区内外の人との交流つながりづくりができる。
・「おせっかい」ができる場所としての機能も充実させる
【テーブルでの対話】
・空き家や空き店舗など、空間的な拠点はあるはずだが、そこの活かし方がわからない。
・インフォメーションだけの要素だけでなく、そこに集う区民が「おせっかいに、○○がお勧めよ」とコミュニケーションできる場が良い。
・場所があるだけでなく、資料などもそろっているとよい
・文京区は日曜日に閉まる商店街が多い。在住の人が利用するにも平日は区外に働きにいっているので、文京区で過ごせるのは休日だけ。そういったケースに対応すると、区民も地元を利用することになるのではないか。

 ■区民が「文京区」に愛着をもつ仕掛けづくり

□坂の名前や、旧地名などの復活またはネーミング活動

【課題】
・区画整理などで、昔の美しい町内の呼び名が合理的な名前に変更されており、その昔の名前が忘れられつつある。
・坂の良さが活かされていない
【解決策】
・昔の美しい町名や地区の名前を残していくと、地域愛が生まれるのではないか
・坂が多いので、それを資源として活かすために愛称をつける
【テーブルでの対話】
・子供にも覚えやすい愛称は「○○公園で遊でくる」と親などに伝えられるため、防犯的にも有効である
・昔ながらの趣のある地名を残したいという区民は多いと思う

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4.まとめ

本日のテーブル毎の議論を全体で共有するため、各テーブルで共感度の高い3つのアイデアを選び、壁に貼りだしながら全体共有しました。それぞれのアイデアに良さがあるため、各テーブルで3つに絞るのにかなり苦労する様子がみられました。

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具体的には以下のアイデアが解決策として紹介されました。

 □まちのLDKの設置
・区民の集う場であるとともに、区内外の方に「おせっかい」をやきながら文京区の良さを伝える場所。
・文京区のおもてなし=おせっかいとして、人との交流を促す。

□スマホのアプリ「BUM-PO」
・マップ兼観光案内(歴史的バックグランド、昔の景観や旧町名を紹介/お店めぐり/坂めぐりなどの案内をデジタルデータとして、アプリ上で提供)
・GPS機能やQRコードなどを活用して、使い勝手のよいものにする。
・新住民の文京区への理解の促進や、小学生の社会科学習、歴史観光などに活かす。

 □文京人図鑑
・文京区にいる人財を網羅した情報。
・専門家だけでなく、街の中にいるスペシャリストを紹介し、知恵と経験を区民全体で共有する。

□文京デジタルサイネージ
・地域のコミュニティ(町会やサークル)の活動や参加告知が解かる掲示板の設置
・駅のPDP等(デジタルサイネージ)を活用し、目に付き易く、目立つものにしたい。
・区報だけでない、コミュニティ情報の入手経路となる。

□他町内とのつながりをつくる仕掛け
・町会(その他地域コミュニティ)同士で、「何かをやって」集客力を競わせる仕組み。優勝したら何か贈呈するなど楽しい仕掛けが必要である
・町会(その他地域コミュニティ)にいくといいことがある仕組み(おやつがもらえる、リサイクル品がある、スポーツが出来る、ゲームができる、お酒が飲める)などがあると、より参加者の増大が図れる。

以上のように参加した方々の目線で、地域課題や解決策を巡るアイデアが多数出されました。

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今回のセッションでは、皆さんの共通認識「もったいない」が文京区に有形無形含めて沢山あるが、それの情報発信がなされていない、または活かされていないというものに基づいたアイデアが多くみられました。また、こうした場に若い世代が混ざっていることで、「アプリの活用」といったような新しい発想も生まれ、今後の新しい展開の可能性が見えてきました。さらに、すでに活動している人も多いことから、分野横断的な取り組みに対するアレンジ機能、プロデューサー機能、調整機能も求められていることがわかりました。

文京ミ・ラ・イ対話の第2セッションは、9/8に「家庭を支えるご近所力」、9/20に「スポーツから始まるコミュニティづくり」のテーマでも開催しました。
皆様から得られたアイデアは、参加者ご自身が文京区で活動する時、または、10月から開催されるアクションラーニング講座参加者の事業モデル構築の際のヒントとなります。

今後、文京ミ・ラ・イ対話は、文京社会起業講座、事業構築支援での議論と試行を経て、来年1月の第3セッション「解決策を深める」で、区民の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

【参加者の方の様子】

 N=23

 N=23


N=15(アンケート回答者)

【参加者の方の今後やりたいこと】(N=15  アンケケート回答者)

【参加者の声】
・つながりを作る活動には継続性が必要であることに気づきました。
・若年層も高齢者もつながりたいと思っていることが分かりました。
・くりかえし、しくみ、しかけ、テーマが必要と感じました。
・すでに行動されている方々がいること。そして、それぞれの間での交流が少ないこと(難しいこと)などを再認識しました。

◇文京ミ・ラ・イ対話 第2セッション「家庭を支えるご近所~家族構成の変化に対応するには~」
9月8日(日)14:00~17:00 レポートはこちら

◇文京ミ・ラ・イ対話 第2セッション「スポーツによるコミュニティづくり」
9月20日(金)18:45~21:00  レポートはこちら

 

 

 


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