【開催レポート】 12/11 文京ソーシャル・イノベーション・フォーラム


2/11、文京ソーシャルイノベーション・フォーラムが開催され、午前シンポジウム、午後活動紹介&交流ワークショップに、1日で149人の方にご参加いただきました。なお、第一部のシンポジウムでは、司会として一般社団法人まちのLDKの及川敬子さんに進行をしていただきました。

日時 12/11(日)(10:00~16:30)
場所 区民センター 3-A会議室
参加者数 149人
趣旨 シンポジウムでは、社会課題が複雑化する中で、これからの協働のあり方を考えるため、3年間にわたり対話から始まる担い手の創出に取り組んできた「新たな公共プロジェクト」の可能性や意義、今後に向けた課題を考えます。
また、第2部では、地域で活動している人、始める人の活動紹介や、交流ワークショップを通じて、協働で取り組むべきテーマを考えました。
プログラム 午前:シンポジウム「住む・働くだけの街から、ともに暮らす街へ」
午後:活動団体紹介&交流ワークショップ
「文京区での活動を知り、地域に必要な新しいイベントをともに考 えよう!」
活動紹介:ポスター展示とプレゼンテーション
交流ワークショップ:これからの地域に必要な新しいイベントとは?
シンポジウム ゲスト 佐藤 真久氏(成果検証会議委員長/東京都市大学環境学部教授)
井上 英之氏(慶應義塾大学特別招聘准教授)
加藤 良彦氏(NPO法人風のやすみば代表)

 

シンポジウム「住む・働くだけの街から、ともに暮らす街へ」

昨年度より検討を重ねたきた文京区新たな公共プロジェクト成果検証会議では、事業内容の検証を行うだけでなく、この3年間の取組に、どのような意義があるのか意味づけを丁寧に行うことができました。これは、 委員長の佐藤真久先生、副委員長の手塚明美さん、委員の井上英之さん、加藤良彦さんが、区民の活動の可能性を見出し、知見を持ち寄って考えた結果です。既存活動団体だけでなく、多様な参加の機会と入口・出口を備えた3つのステージを設けた意味として、アウトプット、アウトカムだけではなく、スループットを大切にした「協働プロセスの重視」という意味付けは会議があったこそ浮かび上がりました。

日々、現場で取り組んでいると、どうしても目の前の問題に気持ちが向き、工夫・改善しながら進めていきます。ただ、それらの工夫・改善を俯瞰してみると、どのような意味があるのか、その意味を明確にするには、特に佐藤真久さんのように協働について理論と実践適応を多数重ねている方や、藤沢で実践されている手塚明美さんのように他市との取り組みとの比較ができる方、加藤さんのように区内の現場で何が起きているのか知る方の参画が不可欠でした。この事業の立ち上げから参画されていた井上英之さんに、これらの方々が加わって議論を重ねたからこそ、ただの検証に留まらない他地域にも役立つような先進的な知恵が生まれました。

当日のシンポジウムでは、文京区新たな公共プロジェクトのこれまでを振り返り、成果検証会議委員の佐藤真久さん、井上英之さん、加藤良彦さんによるパネルトークに加えて、当日参加されていた福委員長の手塚明美さん、菊地端夫さんからもコメントをいただきました。

委員長の佐藤さんからは「事業の成果というと、アウトプット、アウトカムという結果に目が行きがちだが、近年、プロセスの中で何が生まれたかというスループットの大切さが指摘されている。協働する人が育つプロセスを重視しているのが新しい」という指摘があり、井上さんからは「もし急に、知らない人と一緒に活動してくださいと言われても困るでしょう。まず顔合わせる機会があり、知り合っていく中で、お互いの良いところや関心を理解する。だからこそ一緒に歩もうと思える。個人では当たり前のプロセスが、これまでの地域づくりでは重視されてこなかったのではないか」というご意見がありました。

また、本フォーラムでは、この取組で活動を立ち上げることになった区民イノベーターたちが、区民視点で成果を振り返る「区民による成果検証」も発表されました。近年、欧州では、社会事業の評価を、参加者・当事者が主体的に行うものが増えています。この検証の取り組みは、行政発のプロジェクトが、専門家による検証に加え、参加した自分たち手で検証しようという新しい試みでもあります。「本当は地域で助け合えれば解決できるのに、一人で抱え込んでいる区民が多かった」という気づきは、これからの地域づくりにとっても示唆に富むものとなりました。

最後に、本日のゲストの方を囲んでの質疑応答の時間も設けました。区外からの参加者の方も多く、それぞれの輪で、自分の地域でどのように協働を進めて行けば良いのかといった具体的な質問が挙がっていました。

 

活動団体紹介&交流ワークショップ

午後の部では、文京区で活動しているNPO、町会・自治会、地域活動団体、企業・大学といった様々な主体による活動紹介とワークショップを行いました。

今回は、表町町会の方や、跡見学園女子大学、東京ケーブルネットワークといった大学・企業などの方々、また、これまでのNPO活動PRフェアに参加してらっしゃらなかった新しいNPOの方々にもご参加いただくことができました。

また、第2部開始前には、ポスターセッションを行い、ポスターブースの前で活動内容について質問をしたり、この場所で活動ができるのではと情報提供したり、一緒に活動をしてみませんかと情報交換する様子がみられました。ポスターブースでは、応援したい団体に付箋で応援メッセージを送ることで相互に交流もしていただきました。

【参加団体一覧】

【NPO法人】
①NPO話し方ネットワーク
②カーレットジャパン協会
③環境ネットワーク・文京
④Curiosity
⑤市民科学研究室
⑥市民環境村塾エコ・シビルエンジニアリング研究会
⑦ジュレー・ラダック
⑧地域ネットワークとらいあんぐる
⑨パパイングリッシュ!

【町会・自治会
⑩表町町会

【地域活動団体】
⑪傾聴の会「ぞうの耳」
⑫TEAM
⑬文の京アートラボ
⑭ぶんきょう・いんぐれす
⑮文京かるた隊
⑯文京子育てネット
⑰本郷いきぬき工房

⑱子育てkitchenグループ

【社会福祉法人】
⑲武蔵野会リアン文京

【一般社団法人】
⑳てらまっち
㉑まちのLDK(さきちゃんち)

【企業】
㉒東京ケーブルネットワーク株式会社
㉓非営利型株式会社Polaris

【大学】
㉔跡見学園女子大学土居洋平 研究室
㉕お茶の水女子大学サイクリング部

【新たな公共プロジェクト関連】
㉖区民(イノベータ)による成果検証グループ
㉗新たな公共プロジェクト

交流ワークショップでは、「活動マップづくり」として、4地区にわかれた白地図の上に、地域活動の拠点についての情報を付箋に参加者で記入して頂き共有するというワークを行いました。自分たちの活動拠点に加え、ここのお店はおいしいよといった会話もされながら、追加されていきました。

今回のフォーラムでは、多様な主体の方にご参加いただきました。新たな公共プロジェクトでは、これまで、町会や企業など既存活動団体へのアプローチができていなかったところもありましたが、このイベントをきっかけにアプローチすることができました。また、本事業での交流がきっかけで、その後、相互に活動を手伝ったり、協働でイベントを実施するなどの動きもみられます。

【参加者の声(アンケート調査結果より抜粋)】

■  シンポジウムについて
・  文京区のシンポジウムにこれだけ多くの方が集まっていることに驚きました。性別や年齢も様々な人が、それぞれに思いを持っていることに気づけて良かったです。この企画が新たなつながり、取り組みにつながっていく気がしました。
・  成果検証で課題が明確になり、取り組みの視点が参考になりました。
・  文京区のイベントに他地域の方も参加して学ぼうとしていることに、文京区の先見性を感じました。
・自治体としてこういうネットワークの仕組みを手がけていることを始めて知りました。参加している年代も、30代、40代の参加が多いことに驚きました。■ 協働に関する意見
・ やる気のある人は集まってきますが、そもそも一歩踏み出すことをためらっている市民を巻き込むための取り組みも合わせてできれば良いと思います。
・ プロセス重視は重要だと思いますが、お金の面(税でも民間資金でも)から成果も求められるので、それも情報共有できると良いと思います。
・ 行政を中心にどの組織においてもプロセスを重視し、目に見える成果を待つことが難しいと感じます。
・ 区民一人一人のモヤモヤや課題意識に焦点を当てたからこそ、能力が発揮できる土壌がつくられていくと思いました。地域のモヤモヤをじっくり掘り下げるヒアリングをしていく方や仕組みが必要だと感じます。

■今後の活動のヒントについて
・ 複数の段階を経て、地域の住民が参画していくプロセスが連なっていくという実例が非常に参考になりました。
・ 地域で何かしたい人(している人)がこれだけいるということは、出会い、話し、お互いの思いを理解する機会や場が増えれば、やりたいこともできそうだと期待を持って考えられるようになりました。
・ 地域の中で、知恵を持ち寄る仕組みやつながり(人脈)を展開していくための発想が大事だと思いました。

■  交流ワークショップについて
・ 文京区にこんなにたくさんの活動をしている方がいらっしゃると知り、とても心強く思いました。自分に何ができるのか、お手伝いできることはないのか、探していけたら良いと思います。
・ 本日これだけ多くの活動団体が集まったことは誠によい機会でした。年1回でもフェスティバルを開催すべきです。企業さんも巻き込みたいです。
・ 区内での幅広いつながりの機会をつくっていただきうれしく思います。

 


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