【開催レポート】(11/30)文京ミ・ラ・イ対話 第2セッション「解決策を深める」~まちで健やかに子どもが育つ文京区


11月30日、文京ミ・ラ・イ対話の第2セッションとして「まちで健やかに子どもが育つ文京区」を開催しました。2014年度の文京ミ・ラ・イ対話は、年間を通して「地域課題を知る」「解決策を深める」という2つのセッションで議論を深めていきます。今回は「まちで健やかに子どもが育つ文京区」をテーマに、第2セッション「解決策を深める」ことを目的に対話を進めてきました。

当日は、文京社会起業アクション・ラーニング講座受講生(以下、「受講生」)を含め文京区内外から20名が参加し、テーマごとに受講生の課題認識とその解決策案の発表を基に対話を通して解決策を考えていきました。そして最後に対話で描いた将来像の実現に向け、参加者それぞれが「私はこれをする!」というアクション宣言をしました。

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当日のプログラムは以下のとおりです。

1.イントロダクション
・対話の主旨について
・第1セッションの振り返り
2.対話「まちで健やかに子どもが育つ文京区をつくるには?」
〔テーマ1〕「デジタル時代を子どもたちが生きるには?」
〔テーマ2〕「子どもたちに、どのような体験が必要か?」
〔テーマ3〕「地域で子どもを育てるには?」

(1)対話1
:第1セッションの内容と受講生の問題提起から、現象の背景にある地域課題についての理解を深める。
(2)対話2
:テーマについて将来の文京区がどのような状態になったらいいかを描き出し、将来と現状の
ギャップを埋めるための解決策を考える。
(3)アクション宣言
:対話で描いた将来像の実現に向け、今後実践すべきこと、自分にできることを宣言する。

3.まとめ

  1.イントロダクション  

開会に当たり、まず文京区の境野協働推進担当課長が挨拶を行った後、事務局の広石(㈱エンパブリック)が、文京ミ・ラ・イ対話の主旨と第1セッションのまとめ、第2セッションの位置づけについて説明を行いました。第2セッションは、「解決策を深める」をテーマに、前半は受講生がプロジェクト課題に対する課題意識とその解決策について問題提起を行い、その後、各テーマに分かれ、将来の文京区がどのような状態になったらいいかを描き出し、将来と現状のギャップを埋めるために何が必要かについて対話を行いました。最後は、「私のアクション宣言」として対話で描いた将来像の実現に向け、参加者が実践したいアクション内容を発表しました。

今回の対話の場には、教育関連の会社に勤務されている人や教師をされている人、中高生の子どもを持つ母親や父親、子どもの支援を行うNPO代表者など多様な人たちが参加しました。また、参加者の年齢層も幅広く、世代を超えた対話の場が生まれました。

 2.対話話「まちで健やかに子どもが育つ文京区をつくるには?」

対話は、以下の3つのテーマに分かれて進めていきました。

 〔テーマ1〕 「デジタル時代を子どもたちが生きるには?」
 〔テーマ2〕 「子どもたちに、どのような体験が必要か?」
 〔テーマ3〕  「地域で子どもを育てるには?」


〔テーマ1〕 : 「
デジタル時代を子どもたちが生きるには?

【受講生からの問題提起】
受講生からは「子どもたちの実体験・感情の希薄化、SNS依存、若者の就業不安」「子どもたちのスマートフォン中毒、対人依存」について問題提起がありました。その背景としては、「魅力的なデジタルデバイスの普及により、デジタルな世界が実世界を優先してしまっている」ということや「社会にでても楽しくない、面白くないと子どもが思っているのではないか」「リアルな世界よりネットの世界の方が、居心地がよくなっているのではないか」という認識を持っていることを発表しました。

【参加者の課題意識】
受講生からの問題提起を受けて、参加者からは「リアルな世界での失敗を恐れている・成功まで時間がかかる・すぐに成果にならない場合が多いなどの理由から子どもが何かにチャレンジして、成功体験をするという機会が少なくなっているのではないか」「失敗から学ぶという考えが不足している」などの意見が出されました。

【解決策】
テーマについての課題意識を踏まえ、解決策としては「地域の人を巻き込んだ人の繋がりをつくる」、「自由度の高い居場所、コミュニティをつくる」、「目的が明確になっており、多様な集まりがあるコミュニティをつくる」、「学びがある文京区をつくる」、「一対一の地域大人メンター制度をつくる(週1回くらいの割合で、その時に考えていることを可視化する、向き合う、人に伝える経験をする場を提供する)」、「地域のOBOGの登録制度をつくる」、「子どもたちがアイデアを出し合ってものを売ることが出来る場をつくる」などのアイデアが出されました。

〔テーマ2〕:「子どもたちに、どのような体験が必要か?」

【受講者からの問題提起】
受講生からは、「文京区の子ども達の「生きる力」」「子どもが自立的・自発的な将来の希望を見い出しにくくなっていること」について問題提起がありました。
その背景としては、「大学受験がゴールとなり一つの軸でしか評価されない中で、自己肯定感を感じられない子どもが増えているのではないか。また、答えが一つということばかりにとらわれ、答えが一つでないような例えば、芸術といったものに触れる機会が減っている」ということや、「子どもたちが職業体験などをする機会が少ないため、仕事に対する実際のイメージが持てずにいる、体験を伴わないインターネットや広告などの情報だけに惑わされている」という認識を持っていると発表しました。

【参加者の課題意識】
受講生の問題提起を受けて、参加者からは、「子どもたちに色々な体験をしてもらいたい」「生きる力をつけてもらいたい」「学校で教えることが知識や覚えることが中心となっており、どう役立つのか何のためにこれを学ぶのかが教えられていない」「大人が失敗しないようにお膳立てしすぎ」「失敗をすることを嫌い、とにかく最短の道を効率的に選ぶという姿勢のため、これ以外の価値を認めない」などの意見が出されました。

【解決策】
テーマについての課題意識を踏まえ、解決策としては、「長期のキャリア教育を行う」「地域にある企業や保護者が先生となって教える」「子どもによる子どものための体験ができる場をつくる」「ご近所宿泊など今までの価値観とは違う環境を体験する」「子どもと大人が一緒になってプログラムをつくる」などのアイデアが出されました。

〔テーマ3〕「地域で子どもを育てるには?

【受講生の問題提起】
「都会の便利な立地での新築が好まれ、空き家や老朽化した空室が増えている」「子育てするには文京区の家は狭すぎる」という問題提起されました。

【参加者の課題意識】
受講生からの問題提起を受けて、参加者からは、「学校は地域で下に見られがちで、地域からは『一緒に協力しよう』よりも『学校で何とかして』との声が大きい」「学校も狭くて子どもがいる家庭はどうしようもなくなっている」「地域の人と子どものつながりが希薄化している」、「空き家がどこにあるのか分からない」「空き家を活用するにあたって必要なことが分からない」「親も学校も、学校で何とかしてほしいと思いすぎていないか」といった意見が出されました。

【解決策】
前半での課題意識を踏まえ、解決策としては、「空き家を活用して文京区ハロウィンや、先生と地域の人との交流会などのイベントを行う」「学校を中心とした地域の人が参加できる運動会で、地域の人とのつながりをつくる」「空き家の場所を見える化する」「遊び方・応急処置の仕方などを教えてくれる文京区公認ガキ大将・おじさんとして地域住民の登録制度をつくる」などのアイデアが出されました。

 3.アクション宣言

以上のテーマごとのディスカッションを終えて、参加者各自が、今後自ら取り組みたいことの「アクション宣言」を行いました。

・成功体験の大切さを伝える
・居場所についてすでに活動しているところの情報収集をする
・共感して動ける仲間をつくる
・Ingressでレベル8を目指す(外にでる、文京区を歩いてみる)
・文京社会験学コンテストを「つづける!」
・子どものバザー+ワークショップの実施~第一歩からこどもの会社づくりへつなげる
・理系女性のお届けできる仕組みをつくる
・開かれた学校として、地域と連携する仕組みをつくる
・区外で活動していたが、今後は区内でも活動してみる
・子どもが多様な経験ができるように学校と地域との協働体制をつくる
・自分の子どもをよその家に宿泊させ、よその家の子どもを自分の家に泊める
・生徒に地域に目を向ける機会を作る
・ご近所パーティーの開催
・学校と地域の人がかかわれるきっかけづくり
・近所の子どもと対話してみる
・空き家マイスターになる
・町会の人たちとの交流を深める
・身近にいる子どもたちの言動に関心を持ちコミュニケーションを深める
・今属しているグループの中で子どもたちと学校の方とが交流できるような会長をたてる

皆さん、地域の方との交流をする、子どもが地域に溶け込むようにするといった熱意があり、気迫を感じました。こうした一人ひとりの活動が重なってよりよい地域へと進んでいくことが期待されます。

 4.まとめ 

対話のグループセッションを経て、参加者から以下のような感想も寄せられており、今後地域コミュニティに自分も所属しようとする動きや、子どもをコミュニティに巻き込んで、子どもが楽しむ、子どもが自立して活躍できる場を作ろうとする動きがみられました。

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〔参加者の声〕 
・考え方や現在やっていることが全く違っていても、「何かしたい」「よりよくしたい」という気持ちは同じで少し感動しました。
・地域課題に関心のある方が多いことに気づきました。そうした方が活かせるようになればいいなと思います。
・参加している皆さんの思いに共通点が多く、地域課題を意識しつつ暮らしていることから課題解決に向けて新たに歩みを進めていきたいです。
・同じ思いを持っている方と問題意識や課題などを共有できて改めてモチベーションが上がりました。

 

2/11(水・祝)には、今回、問題提起をした受講生などによる、地域課題解決のアイデアやプランを発表する社会起業フェスタを開催します。今年のテーマは「いいね!から、街の仲間をつくろう!」 です。
今回提起された課題や受講生のプロジェクトにご興味のある方、地域で自分のスキルを活かして何か活動をしてみたい方など、どうぞお気軽にご参加ください。また、阿佐谷で、「おたがいさま食堂」などの活動をしている齊藤志野歩さんや、慶応大学准教授の井上英之さん、成澤文京区長よるシンポジウムもあります。詳細はこちらをご覧ください。


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