【開催レポート】(1/24)文京ミ・ラ・イ対話 第3セッション「スポーツから始まるコミュニティづくり」


1月24日、文京ミ・ラ・イ対話の第3セッションとして「スポーツから始まるコミュニティづくり」を開催しました。
文京ミ・ラ・イ対話は、年間を通して「地域課題を知る」「解決策を考える」「解決策を深める」という3つのセッションで議論を深めていきました。最後となる第3セッションでは、第1セッションの「地域課題を知る」第2セッションの「解決策を考える」を基に、「解決策を深める」ことを目的に対話を行いました。
当日は、区内外から15名が参加し、「スポーツから始まるコミュニティづくり」をテーマに、実践者(登録プロジェクト実践者、社会起業アクション・ラーニング講座受講生)からの、取組紹介やプロジェクト実践における問題提起をした後、テーブル毎に、それぞれのテーマについて、実践上の課題やニーズなどについて話し合い、対話を進めました。

当日のプログラムは以下のとおりです。

 【プログラム】
1.イントロダクション
・第3セッションの目的と内容の確認・第1セッション「地域課題を知る」、第2セッション「解決策を考える」の振り返り・参加者による自己紹介
2.実践者からのプロジェクト紹介及び問題提起
・登録プロジェクトの代表者や社会起業アクション・ラーニング受講生など地域での活動を始めている方から、自分たちのプランの紹介と問題提起
3.対話「地域課題解決プロジェクトの実践課題について」
・「地域課題解決プロジェクトの実践課題」について、参加者それぞれが、以下の3つの対話のテーマに分かれてグルー プセッション(ワールドカフェ形式による)
4.私のアクション
・グループでの対話を振り返りながら、参加者全員が、テーマに関連した地域課題に対して自分にできるアクションをワークシートに記入
・参加者全員が自分自身のアクションについて発表
5.まとめ
・第3セッションのまとめと全体のふりかえり

【対話のテーマ1】「子育て世帯が夕方の時間帯に子どものスポーツや習い事等に求めることは?」
子育て世代にとって、夕方の習い事は、夕方の忙しい時間帯に、安心して子どもを預けられる場所というという側面がある一方で、地域とのつながりの中で子どもを育てる機会とにすることもできる可能性も秘められています。スポーツや習い事は、単に上手になるだけでなく、多様な可能性として、どのようなことが考えられるでしょうか? またその機能を発揮するには、どのように取り組むと良いでしょうか?

【対話のテーマ2】「地域活動に大学や企業などの事業所の参加を促すうえで大切なことは?」
文京区には、多くの大学や企業があり、大学も企業も地域貢献や連携を模索していますが、地域活動の連携は十分できていないのが現実です。大学や企業に属する個人がボランティアとして、地域活動に参加することや、組織としての参画を促すには、どのような取り組みが必要でしょうか?

 【対話のテーマ3】「あなたにとっての健康とは? それを実現するために地域に必要な取り組みは?」
健康は、単に身体を鍛えるだけでは実現しません。それぞれの人が充実した暮らしを送るために必要な健康への取り組みはどのようなものでしょうか? また、地域では、どのような取り組みが必要でしょうか?

1.イントロダクション

開会にあたり、まず文京区の境野協働推進担当課長より、これまでの新たな公共プロジェクトの取り組みについて説明をした後、事務局の広石(㈱エンパブリック)から第3セッションのねらいと、第1セッションと第2セッションを通じて見えてきた地域課題と解決策のアイデアについて説明を行いました。第3セッションでは、これまでの対話の内容を振り返ると同時に、既にアクションを起こしている実践者の問題提起も踏まえながら、地域課題の解決策を実際に実行に移していく上で直面する課題やその解決の方法について、対話を通じて理解を深めていきます。また、この対話を通して、実行段階での課題解決や具体的な行動について、参加者全員で課題と解決策を共有し、参加者一人ひとりのこれからのアクションにつなげていくことを目指すこととしました。その後、参加者一人ひとりが、自己紹介と今の自分が興味を持っていることを発表しました。

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 2.実践者からのプロジェクト紹介及び問題提起

実際に地域課題の解決に向けて具体的な取り組みを始めている実践者から問題提起をしてもらうため、登録プロジェクトであるTEAM空の武道(スポーツ)の船戸さん、社会起業アクション・ラーニング講座の受講生の重松さん、関谷さんからそれぞれのプロジェクトの紹介と現在抱えている課題について説明していただきました。
まず、TEAM空の船戸さんからは、テーマ1「「子育て世帯が夕方の時間帯に子どものスポーツや習い事等に求めることは?」について問題提起していただきました。船戸さんは空手道場において子どもを道場で預かっている時間帯は、母親にとって忙しい夕方の時間を有効に利用できていることを知り、サラリーマンとして働く母親が仕事に専念できる時間をつくることで子育てを支援し、企業の機会損失も防ぐプロジェクトを検討中である旨の説明がありました。今後は一つの団体だけでは、仕組みづくりが難しい面もあるので、連携を模索していることなどが提起されました。

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次に、社会起業アクション・ラーニング講座受講生の重松さんから、テーマ2「地域活動に大学や企業などの事業所の参加を促すうえで大切なことは?」について問題提起をしていただきました。ご自身の体験から、病や障害と戦っているシングルマザーをサポートする仕組みづくりを検討しており、最終的には彼女たちをネットワーク化して仕事を創出することを考えていることや、そのために様々な人が交流できるようにする「元気まつり」の開催を予定していることの説明がありました。また、問題提起としてはこのような交流事業を実現するためには、文京区内の大学や企業を含め様々な方の支援るための方策について提起されました。

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社会起業アクション・ラーニング講座受講生の関谷さんからは、テーマ3「あなたにとっての健康とは? それを実現するために地域に必要な取り組みは?」について問題提起をしていただきました。ホリスティック(トータルで心身の健康を考えること)の概念を広げたいとの思いから、文京区ある緑など、ホリスティックヘルスを実現できる場を活用して、文京区に住んだり来たりすることで、健康になれるようにしたいというビジョンの説明がありました。また、問題提起として、この概念にそって地域の人と連携し、どのような取り組みをしたらよいかを話し合いたいと提起されました。

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3.対話「地域課題解決プロジェクトの実践課題について」

実践者からの問題提起を踏まえながら、それぞれの参加者が、自分にとって最も関心のあるテーマを3つのテーマの中から1つ選択し、テーマごとにテーブルに分かれてグループセッションを行いました。このグループセッションは、時間を区切り、参加者全員が席替えを行えるようにしたことで、参加者は関心の異なるテーマの対話にも参加でき、様々な意見が出されました。
以下に、グループセッションを通じて出された、各テーマの対話の内容の一部を掲載します。

【テーマ1】「子育て世帯が夕方の時間帯に子どものスポーツや習い事等に求めることは?」
(上手になるだけを目的としない習い事を運営するうえで大切なことは?)
・夕方の時間の子育てサポートのためには、送迎と食事提供を実施したいが、これをどのように実現するかが難しい。安全面、衛生面の問題もあるので、既に実施している人と連携する必要がある。うまく連携すれば、子育て支援として「お子さんを預かる」だけでない機能も発揮することができる。
・食事の提供については、お互い様として当番制にする、仕出し弁当で対応する、地元の商店街(八百屋さんで食材カットまで頼む)といった、様々な工夫で対応できる可能性は高い。
・送迎については、ファミリーサポートの活用やタクシー会社との連携などが考えられる。
・一つの団体のメニューだけでなく、その他のプログラムも組み合わせることで継続的な実施が可能となる
・このような事業に協力したいが、自分の事業からさらに一歩踏み込んで協力するのはなかなか勇気がいる。地元の場合は、万一何かあったらということで、子育て系の事業に対してはリスクについて懸念される。
・地元の商店街などをこのような事業に巻きこむことで、スポンサー費用を得られ、商店としては安い広告料で宣伝してもらえる、地域貢献していることがアピールできるなど、お互いにWIN-WINの関係になれる。

 【テーマ2】「地域活動に大学や起業などの事業所の参加を促すうえで大切なことは?」
・文京区には19の大学がある。参加を促す対象が、大学の先生なのか学生なのかによって関わり方がかわってくる。
・学生の立場からは“楽しそう!”と感じられる事の方が、参加がしやすいし、友達も誘いやすい。
・企業にアプローチする場合も、企業の立場というよりも、住民としての側面にフォーカスしてアプローチした方が理解を得やすい。

 【テーマ3】「あなたにとって健康とは?それを実現するために地域に必要な取り組みは?」
・スポーツ本位の健康は古い。適度なゆるさと自然(緑という意味と在るがまま、という二つの意味)が必要。例えば、緑化活動など自然環境に注目した健康の考え方や取り組みがもっと増えるとよい。
・一見、健康とは無関係そうなこと、既に身近にあること、古くからまちにあること、思わぬもの同士をつなげる事で、健康的な暮らしやまちが生まれるのではないか。例えば、神輿や銭湯、消防団など、古くからあるまちの“文化”と健康づくりを関連づけるなどの方法があるだろう。
・手間のかかること、スローなことに敢えて取り組むことも必要。
・健康づくりを口実に、人と繋がることも健康の一つ。今のコミュニティに足りない部分を補ってもらえることが、安心につながる

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 4.私のアクション

グループセッション終了後は、それぞれの参加者がこの場で体験した対話の内容を振り返り、自分自身の考えや対話を通じて感じたことを踏まえながら、これからの自分にできる、地域課題に対するアクションについて考える時間を設けました。それぞれの参加者が、自分自身のアクションをワークシートに記入し、テーブルごとに各人が発表しながら、参加者はこれからのアクションを共有しました。
以下に、今回の参加者から提示されたアクションを一部、掲載します。

■参加者による「私のアクション」
・スポーツによる地域づくりのために、文化的な視点から、「スポーツ」よりも「身体文化」を確立する
・スポーツと健康づくりと地域のために、ラジオ体操に参加する。勝ちこだわらないスポーツで楽しく汗をかく
・地域のコミュニティとの関係づくりのために、地域のお店に通ってみる
・企業の社員に「メンター」をボランティアで呼びかける
・(地域活動に巻き込まれるために)区の図書館のポスターに意識を向ける
・地域が動き出さない現状のために、動きだしている人といっしょに話す、動く!
・スポーツを通じたコミュニティの活性化のために、まずは地域の様々なニーズを知る

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 5.まとめ

文京ミ・ラ・イ対話では、「地域課題を知る」「解決策を考える」「解決策を深める」という3つのセッションに分けて実施し、年間を通じて地域課題とその解決に向けた取り組みついて、参加者と共に対話を行いながら歩みを進めていきました。第1セッションの行政や区外実践者の問題提起に始まり、第2セッションでは解決策のアイデアを、第3セッションでは実践者からの問題提起について対話を行ったことで、それぞれの参加者の意識や行動も、より具体的なものへとブレークダウンしていくことができたと感じています。
また、参加者同士が同じテーブルでやってみたいことを共有することで、「いっしょにやれば何かできるのではないか」という可能性を感じていた方も多く、早速名刺交換などをする場面も見られました。対話の場は、このような担い手同士をつなげ、コラボレーションすることで各々のプランがより現実的になる、またはさらに次への展開へと導くという一つの場としての役割も果たしていたといえます。
なお、第3セッションのなかで、プロジェクトの紹介と問題提起を行っていただいた、実践者(支援プロジェクト及び登録プロジェクト実施者、社会起業アクション・ラーニング講座受講生)のプランについては、2月11日に開催する「文京社会起業フェスタ2014」でも、より多くの方へ詳しい内容や進捗についての発表を予定しています。
ご興味・ご関心がある方は、是非とも「文京社会起業フェスタ2014」に足をお運びいただければ嬉しく思います。

 

 


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