【開催レポート】(1/22)文京ミ・ラ・イ対話 第3セッション「まちの資源を活かした地域ブランディング」


1月22日、文京ミ・ラ・イ対話の第3セッションとして「まちの資源を活かした地域部ランディング」を開催しました。文京ミ・ラ・イ対話は、年間を通して「地域課題を知る」「解決策を考える」「解決策を深める」という3つのセッションで議論を深めていきました。最後となる第3セッションでは、第1セッションの「地域課題を知る」第2セッションの「解決策を考える」を基に、「解決策を深める」ことを目的に対話を行いました。
当日は、区内外から26名が参加し、「まちの資源を活かした地域ブランディング」をテーマに、実践者(登録プロジェクト実践者、社会起業アクション・ラーニング講座受講生)からの、取り組み紹介やプロジェクト実践における問題提起をした後、テーブル毎に、それぞれのテーマについて、課題やニーズなどについて話し合い、対話を進めました。

当日のプログラムは以下のとおりです。

【プログラム紹介】
1.イントロダクション
・第3セッションの目的と内容の確認
・第1セッション「地域課題を知る」、第2セッション「解決策を考える」の振り返り
・参加者による自己紹介
2.実践者からのプロジェクト紹介及び問題提起
・登録プロジェクトの代表者や社会起業アクション・ラーニング受講生など地域活動を始めている方からのプラン紹介と問題提起
3.対話「地域課題解決プロジェクトの実践課題について」
・「地域課題解決プロジェクトの実践課題」について、以下の3つの対話のテーマに分かれてグループセッション(ワールドカフェ形式による)
4.私のアクション
・グループでの対話をふりかえりながら、参加者全員が、テーマに関連した地域課題に対して自分にできるアクションをワークシートに記入
・参加者全員が自分自身のアクションについて発表
5.まとめ
・第3セッションのまとめと全体のふりかえり

【対話のテーマ1】「文京区に住む人が地域に暮らすことに誇りをもてるようになるには?」
文京区は、住む人にとって何が良いところなのでしょうか?また、文京区に住む人が、暮らしやすい、良い街だと誇れるには、どのような取り組みが必要でしょうか?

【対話のテーマ2】「安全・安心な地域を実現するためのハードルは?災害への不安は?」
震災や台風への備え、防犯への備えを充実させるには、ハードの整備に加え、共助を行う人のつながりが必要です。いざという時に助け合えるようにするためには、どのような準備が必要でしょうか?

【対話のテーマ3】「空き店舗や空き家などを利用し地域の魅力を高めるようにするには?」
文京区にも空き家や空き店舗があります。それらを地域の魅力を高める場とするには、どのような活かし方が考えられますか?

1.イントロダクション

開会に当たり、まず文京区の境野協働推進担当課長より、これまでの新たな公共プロジェクトの取り組みについて説明をした後、事務局の広石(㈱エンパブリック)から第3セッションのねらいと、第1セッションと第2セッションを通じて見えてきた地域課題と解決策のアイデアについて説明を行いました。第3セッションでは、これまでの対話の内容をふりかえると同時に、既にアクションを起こしている実践者の問題提起も踏まえながら、地域課題の解決策を実際に実行していく上で直面する課題やその解決方法について、対話を通じて理解を深めていきます。また、この対話を通して、実行段階での課題解決や具体的な行動について、参加者全員で課題と解決策を共有し、参加者一人ひとりのこれからのアクションにつなげていくことを目指します。

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その後、参加者一人ひとりが、自己紹介と自分が興味を持っていることを発表しました。。

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 2.実践者からのプロジェクト紹介及び問題提起

実際に地域課題の解決に向けて具体的な取り組みを始めている実践者から問題提起をしてもらうため、プロジェクト支援を受けている街ing本郷の杉本さん、社会起業アクション・ラーニング受講生である瀬川さん、登録プロジェクトのkeep-kimono-lifeの岸田さんより、それぞれのプロジェクトの紹介と現在抱えている課題について説明していただきました。
 まずは、街ing本郷の杉本さんからは、テーマ1「「文京区に住む人が地域に暮らすことに誇りをもてるようになるには?」について問題提起いただきました。杉本さんからは、プロジェクト支援で実施したステークホルダーミーティング「文人会議」の開催によって、文人郷の地域ブランディングにおける活かし方に対するニーズが把握でき、地域の誇りを再認識するための仕掛けを検討中である旨の説明がありました。また、問題提起としては文人をテーマに、どのようなことを実現したいかということが提起されました。

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次に、社会起業アクション・ラーニング講座受講生の瀬川さんからは、テーマ2「安全・安心な地域を実現するためのハードルは?災害への不安は?」 について問題提起をしていただきました。自身の大震災での経験から、震災で生き埋めで亡くなる人をなくすために「72時間」に注目して展開できる実践プランを構築中であるとの説明がありました。問題的としては、今後こうした防災意識を地域の中で高めていくには「どのような取り組みなら参加したいと思うか」について提起されました。

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さらに、keep-kimono-lif岸田さんからは、テーマ3「空き店舗や空き家などを利用し地域の魅力を高めるようにするには?」について問題提起をしていただきました。岸田さんは、インターネット等の普及によるグローバルな時代においては、自国のアイデンティティー確立のために「和文化」を見直すことの必要性を感じています。文京区は歴史ある街であることから和文化を発信するプロジェクトや、区内にある古民家と連携したプロジェクトを展開していることも紹介されました。問題提起としては、「空き店舗を活かす時に、どのような問題があるか」が提起されました。

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 3.対話「地域課題解決プロジェクトの実践課題について」

実践者からの問題提起を踏まえながら、参加者が最も関心のあるテーマを3つのテーマの中から1つ選択し、テーマに分かれてグループセッションを行いました。このグループセッションは、時間を区切り、参加者全員が席替えを行えるようにしたことで、参加者は関心の異なるテーマの対話にも参加でき、様々な意見が出されました。
以下に、3回のグループセッションを通じて出された、各テーマの対話の内容の一部を掲載します。

【テーマ1】「文京区に住む人が地域に暮らすことに誇りをもてるようになるには?」

・ まちの資源に触れる入り口は、「きっかけ(どんなふうに?)」と「場(どこで?)」の2つがある。また、まちの資源(魅力)は具体的でわかりやすいものがよい。例えば、文京区の「文人のまち・歴史」という資源は、そのことへの関心の有無に関わらず、誰にでも共通して認識できるため取っ掛かりとしてよいと思う。
・ まちの魅力を伝えたいという熱い想いをもった語り部はいるが、互いに知り合えていない。また、聴き手がいない。接点となる場の数、露出の仕方、場のハードルの高さなどの課題がある。
・ 街の誇り(シビック・プライド)とした時点で、ハードルが高い。まずは、街に関心を持ってもらうことが先決。ただし、「安定していて、落ち着いていてイイまち・暮らしやすいまち」というのは一つの資源であるが、この表現はとても分かりづらい。抽象的過ぎてはよくない。もっと具体的なものを提示した方が受け入れられる。
・ もっと地域の「楽しさ」を感じてもらうことが必要である。楽しさを感じてもらうことで、地域への関心、そして誇りへとつながっていく可能性が高い。
・ 古くから住んでいる人と新しく住み始めた人では「誇り」の方向性が違う。新しく住む人にとっては、住環境の良さが既にある程度の誇りとなっている。共通認識となるようなものがあるとよい。それらを繋げる役割として、町会が期待できる。

 【テーマ2】「安全・安心な地域を実現するためのハードルは?災害への不安は?」
・防災について関心は高いが、実行に移せていない人が多い。特に、若い人ほど安心・安全は人任せ、行政任せになっている。どうやって巻き込んでいくかが課題であり、若い人が参加しやすいタイミングで投げかけていくのがよいのではないか。例えば、引っ越してきたばかりの時は特に不安で、人とのつながりやまちを知りたい欲求が強いはず。
・防災という内容ではなく、ゲーム感覚で参加できるような仕掛けがよい。運動会の手法にはいろいろな可能性がある。防災運動会、消火器運動会、毛布担架、バケツリレーなど、工夫ができる。また、防災ではなく、サバイバルやアウトドアとしてやるのも、人を巻きこむ一つの方法である。
・安心・安全な地域を実現するためには、防災だけでなく防犯も大切である。
・マンションは守られているが、人とのつながりがないため「安心」でないイメージがある。挨拶以上のつながりができるようにしたい。
・近所に知り合いがいることは、子育て世帯にとって「安心」になる。ゆるいつながりを持てるような仕掛けがないか。
・地域商店の防災時の役割の見える化(トイレを貸します、水の提供等)や、消防団の方の仕事の理解やどの人が消防団を担っているかを認識できるようにすることで、安全安心な街づくりに繋がる可能性がある。

【テーマ3】「空き店舗や空き家などを利用し地域の魅力を高めるようにするには?」
・ シェアハウスや店舗として改装して使いたいと思っても、空き家の情報がなく、アクセスが難しい。
・ 情報が流通しないのは古い家の魅力や価値をオーナーが感じていないからであり、貸すモチベーションが低く情報を発信しない。一方、古い家をオーナーが貸したいと思っても、不動産屋経由では、耐震の規制が厳しいなど補強工事にお金がかかってしまうので躊躇する。
・ 「親の家プロジェクト」の事例では「空き家を探す、片付ける、借りたい人を探す」ところまでを無償ボランティアで行っている。人に空き家を貸すのは、人への信頼という要素もあるため、借りたい人はそのつながりも大切にすべきである。
・ 無償で提供といったことを期待するのではなく、借りる側もきちんと独立採算で事業を行うといった経営者意識を持つことが必要である。
・ 空き家や空き店舗以外にも、廃校などの利用も考えたい。ただし、個人ではこうした取り組みは難しいので、借りたい人で集まり動く仕組みをつくることが必要ではないか。また、この仕組み自体もボランティアではなくお金を生み出すような仕掛けが必要である。
・ 空き家や空き店舗に、歴史的な価値がある場合もある。まずは、そうした価値を知ってもらうことが必要ではないか。そうしたコンテンツに着目して、空き家や空き店舗も街歩きの一つとして組み込むなどすることで、価値を情報発信できるのではないか。
・ 文京区の観光資源といった意味でも、今はスポット的な観光資源しかないので、面で展開するためにも、空き家や空き店舗を活用したカフェやショップなどを展開するのは意味がある。
・ 一つの空き店舗を大手企業などのノウハウを使って展開し成功させると、その周りに自然と新しい店舗ができて、おしゃれなエリアになるということがある。とっかかりとして、大手のノウハウを活用するのも一案ではないか。

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4.私のアクション

グループセッション終了後は、それぞれの参加者がこの場で体験した対話の内容をふりかえり、自分自身の考えや対話を通じて感じたことを踏まえながら、これからの自分にできる、地域課題に対するアクションについて考える時間を設けました。それぞれの参加者が、自分自身のアクションをワークシートに記入し、テーブルごとに発表しながら、参加者はこれからのアクションを共有しました。
以下に、今回の参加者から提示されたアクションを一部、掲載します。

 ■参加者自身による「私のアクション」

・ まちをよくするために、まちに暮らす方々のお話をうかがって、そこからまちの良さを引き出して発信していく!
・ 「地域を知る・参加さする・魅力を発信する」そのために、自分の町がどの町会かを調べる。お祭りに参加する。
・ 地域の「人」が気軽に立ち寄れる、参加できる場(イベント)を提供する。
・ 地域のリソース(スペース)活用のために、積極的に活動(イベント)に参加する。できれば主催して地域のリソースを活用する。
・ 地域の魅力を高めるために、街を歩き、入りにくい店にも入り、店の人と話す。
・ 地域の防災力向上のために、防災の訓練というイメージに遊び感覚のニュアンスを加えたい。
・ 安心安全のために、まちあるきをして、まちで暮らすことに備える!
・ 住民の誇りのために「関心は育てられる、そこから誇りは醸成される」ので、まずは関心の持つ場をつくる
・ 地域ブランディングのために「そうだ文京に行こう!」の「そうだ」の共通認識になれることを考える!

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5.まとめ

文京ミ・ラ・イ対話では、「地域課題を知る」「解決策を考える」「解決策を深める」という3つのセッションに分けて実施し、年間を通じて地域課題とその解決に向けた取り組みついて、参加者と共に対話を行いながら歩みを進めてきました。第1セッションの行政や区外実践者の問題提起に始まり、第2セッションでは解決策のアイデアを、第3セッションでは実践者からの問題提起について対話を行ったことで、それぞれの参加者の意識や行動も、より具体的なものへとブレークダウンしていくことができたと感じています。
また、参加者同士が同じテーブルでやってみたいことを共有することで、「いっしょにやれば何かできるのではないか」という可能性を感じていた方も多く、早速名刺交換などをする場面も見られました。対話の場は、このような担い手同士をつなげ、コラボレーションすることで各々のプランがより現実的になる。また、さらに次の展開へと導くという一つの場としての役割も果たしていたといえます。
なお、第3セッションの中で、プロジェクトの紹介と問題提起を行っていただいた、実践者(支援プロジェクト及び登録プロジェクト実施者、社会起業アクション・ラーニング講座受講生)のプランについては、2月11日に開催する「文京社会起業フェスタ2014」でも、より多くの方へ詳しい内容や進捗についての発表を予定しています。
ご興味・ご関心がある方は、是非とも「文京社会起業フェスタ2014」に足をお運びいただければ嬉しく思います。

 

 


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